●症例2 50歳代 男性

解答:Marchiafava-Bignami disease

Marchiafava Bignami Disease
・低栄養状態のアルコール中毒患者に生じる
・脳梁の脱髄、壊死を来す稀な疾患
・分類
 急性型:突然の意識障害。数日で死亡
 亜急性型:痴呆が急速に進行。数ヶ月で死亡
 慢性型:痴呆が穏やかに進行。数年で死亡

MRIの特徴
・T1WIで低信号、T2WIで高信号の病変が脳梁に出現
・急性、亜急性型では脳梁の腫大を伴うことがあるが、慢性型では萎縮する。
・病変は脳梁中心部に認められ、背側、腹側部は保たれる

鑑別疾患
・前大脳動脈、後大脳動脈領域の脳梗塞
 中間層だけが侵され、背側、腹側層が保たれるということはない

文献
K.H.Chang et al:Marchiafava-Bignami disease;serial changes in corpus callosum on MRI.Neuroradiology 34.480-482(1992)

 
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 moderator : 武田浩知



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