症例 4 30歳代 女性

●最終診断
 Retroperitoneal Cystic Lymphangioma

胎生期のリンパ管原基である原始リンパ嚢由来.
後腹膜嚢胞性病変の中で,最も頻度が高い.
症状は,腹痛・炎症・出血・腸閉塞・下肢浮腫など.
lymphangiomaの好発部位は頚部.ほかに頬部,口腔内,胸壁,縦隔,腋窩,四肢,腹壁,後腹膜など.
感染や嚢胞内出血により,大きさの増大や縮小を繰り返す。

参考文献
#1 Davidson AJ, Hartman DS.
Lymphangioma of the retroperitoneum: CT and sonographic characteristic.
Radiology. 1990 May;175(2):507-10.

#2 信澤 宏,橋本 東児,宗近 宏次,他.
原発性後腹膜嚢胞性腫瘍のCT診断.
日本医放会誌 1995; 55:861-866

 
●鑑別診断へ戻る
●症例提示ページへ

 moderator : 川野 剛



●第265 回レントゲンカンファレンスのページへ戻る
●東京レントゲンカンファレンス掲載目次のページへ戻る