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第319回東京レントゲンカンファレンス
2010年2月25日
症例4 50歳代 男性
   

輪状膵、右腎細胞癌
annular pancreas,renal cell carcinoma



【画像所見】
腹部単純写真(立位)
・胃の著明な拡張と液体貯留。

腹部超音波検査
・膵頭部腫大の疑い。
・右腎の2cm大の高エコー腫瘤。

腹部ダイナミックCT
・膵頭部には腫瘤としてははっきりしない。
・右腎の出血を伴うと思われる腫瘤。 ・軽度の膵腫大、周囲脂肪織濃度上昇。
・膵頭部レベルでの総胆管や十二指腸下行脚の狭窄。その上流 ・口側の拡張。
・胃小弯側の非特異的なリンパ節。

上腹部造影MRI
・膵実質が十二指腸下行脚を取り囲むように存在。
・右腎腫瘤は出血・壊死を伴う。

輪状膵 annular pancreas
・膵組織が十二指腸下行脚を取り囲む奇形。
・発生過程での腹側膵芽の回転異常。
・頻度:2,000〜20,000人に一人の割合。
・分類 
 完全型:全周性に十二指腸を取り囲む 
 不完全型:部分的に十二指腸を取り囲む

症状
・無症状のことも多い
・有症状の場合
 小児: 十二指腸狭窄
 成人(40〜60歳台): 十二指腸狭窄、消化性潰瘍、膵炎

診断
・腹部単純写真:double bubble sign
・CT、MRI:完全型では十二指腸を取り囲む膵実質を描出。
・MRCPではannular ductを描出。

治療
外科的治療
 バイパス術(胃空腸吻合術など)
 膵頭十二指腸切除など


 
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Moderator: 加藤 洋