縦隔奇形腫破裂 ruptured mediastinal teratoma |
縦隔奇形腫 |
・大部分は前縦隔。中・後縦隔にも稀に発生
・通常は無症状だが、時に破裂することあり
ー膵組織を含むことあり(消化酵素→自己融解)
ー汗腺・腸管組織からの分泌物による炎症
ー壊死や感染
などが、破裂の理由と考えられている
・破裂例では、急激な胸痛、喀血など伴うこと多い
破裂した場合の所見
「どこに向かって破れたか」で病態がことなる
・胸腔内に破れると chemical pleuritis になる
・気管支内に破れると、血痰や毛髪が喀出される
・肺に破れると、肺炎となる
・縦隔に破れると縦隔炎、心タンポナーデになる
鑑別診断 |
前縦隔腫瘍で、通常は急激な臨床症状を呈するので鑑別は比較的容易である。
検診発見であったことが、鑑別を困難にしていた。
縦隔腫瘍では、他のGerm cell tumorでも破裂した報告がある。
参考文献
・Moeller, K. H., et al. (1997). "Mediastinal mature teratoma: imaging features." AJR Am J Roentgenol 169(4): 985-990.
・Sasaka, K., et al. (1998). "Spontaneous rupture: a complication of benign mature teratomas of the mediastinum." AJR Am J Roentgenol 170(2): 323-328.
戻る |