原発性副甲状腺機能亢進症 primary hyperparathyroidism |
原発性副甲状腺機能亢進症 |
・病的な副甲状腺が副甲状腺ホルモンを過剰に分泌する疾患
・Caが骨から血液中に溶け出し、血中Ca値↑,尿中排泄↑,血中PTH↑
・M:F=1:2〜3
・散発性
家族性:MEN、50歳までに100%発症
・骨病変型
腎結石型
不顕在型
骨病変型
1)骨吸収
骨膜下吸収 比較的初期の病変
示指・中指の中節骨・橈側,靭帯付着部直下
皮質内吸収(cortical tunneling)
皮質の内側から吸収→皮質厚減少、内側縁不整
軟骨下吸収
歯槽硬線吸収
頭蓋骨脱灰 salt and pepper skull
2)褐色腫 Brown tumor
境界明瞭な破壊性変化、多発もあり
下顎骨、鎖骨、肋骨、骨盤に好発
3)関節変化
侵食を伴う関節の破壊性変化…感染症や炎症性関節炎類似
副甲状腺病変
・単発性腺腫: 80〜85%:径はPTH値に依存。嚢胞形成、石灰沈着。
過形成 : 12〜15%:ほとんどはMEN
多発性腺腫: 2〜3%
癌 : 1%:径大きい傾向。硬い。
・治療 腺腫 :摘出
過形成:亜全摘あるいは全摘+自家移植
癌 :摘出とリンパ節郭清
鑑別診断 |
・ 炎症性関節炎、感染症
・ 多発性骨髄腫
・ 転移性骨腫瘍
・家族性低Ca尿性高Ca血症(FHH)
外科治療無効
副甲状腺のCa感受性受容体(CaSR)の非活性型変異
尿中Ca排泄率の測定、CaSR遺伝子の確認
参考文献
・Taybi and Lachman’s Radiology of Syndromes, Metabolic Disorders and Skeletal Dysplasias. Lachman RS., 5th ed. p371
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