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第 358 回 東京レントゲンカンファレンス[2015年2月26日]
症例7 70歳代 男性 : 大腸内視鏡で上行結腸癌診断。術前精査で左副腎腫瘤を指摘
副腎海綿状血管腫
cavernous hemangioma of the adrenal gland


 副腎血管腫

副腎間質組織を発生母地とする稀な良性腫瘍

【疫学】
・頻度(剖検例)は1万分の1
・50-70歳に多い 

【副腎血管腫  本邦報告64例のまとめ】
・男性にやや多い
・年齢は幅広い
・腫瘍径は大きい
・偶発腫が多い
・症状があることも
・褐色細胞腫や副腎癌などの悪性腫瘍との鑑別が難しく、手術が推奨される。

画像所見
・大きさ 2〜10cm
・CT:出血時期により低〜高吸収
・T2WI:高信号  T1WI:低信号
  出血、壊死、繊維化で信号強度は変化
  器質化血腫はヘモジデリン沈着によりT2WIで著明な低信号
辺縁小結節状増強効果
  大きくなると中心部壊死を起こすため、肝血管腫のような
  中心部への増強効果は見られないことが多い
辺縁に点状、輪状石灰化→静脈石(28-87%)

鑑別 副腎血管腫 褐色細胞腫
T2WI
T1WI
造影 辺縁小結節状増強効果 早期濃染、持続性
MIBGシンチ 集積なし 集積あり
感度(80%〜90%)
特異度(95%〜100%)
石灰化 辺縁 点状、輪状(静脈石) 少ない(10%)
出血 多い 多い
嚢胞変性/td> 多い
ホルモン産生 なし カテコールアミン分泌

 

 結語

・副腎の稀な良性腫瘍として副腎血管腫がある。
辺縁小結節状増強効果、辺縁石灰化(静脈石)が特徴的。
・実際は褐色細胞腫や副腎癌などの悪性腫瘍と鑑別困難なことが多く、手術が推奨される。

 

 


参考文献

  • Akira Kawashima, et al. Radiographics. 1999; 19: 949-963
  • Philippe Otal, et al. Radiographics. 1999; 19: 569-581
  • 児玉ひとみ 日本臨床外科学会雑誌. 2014; 75(2): 558-562

 


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