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第 364 回 東京レントゲンカンファレンス[2015年11月26日]
症例5 0歳代 女児 : 嘔吐、腹痛
ゴーリン症候群
Gorlin syndrome


 Gorlin syndrome(基底細胞母斑症候群)

・発達上の奇形と遺伝性高発癌性を併せ持つ神経皮膚症候群。
・癌抑制遺伝子であるPTCH1 が責任遺伝子。常染色体優性遺伝。
・有病率は57000 人に1人(米国)。
・多量の放射線照射に伴う基底細胞癌の発症があるため、放射線治療、放射線診断、日焼けを避ける必要がある。
・対症療法のみ。
・平均余命は一般人口平均と大差ない。

合併する腫瘍
・皮膚の基底細胞癌
・髄芽腫
・卵巣線維腫
・心線維腫
・横紋筋種
・髄膜腫
・角化嚢胞性歯原性腫瘍

合併するその他の所見
・硬膜石灰化
・手掌や足底の小陥凹
・特徴的な顔貌(前額突出、両眼解離など)
・大頭症、水頭症
・肋骨異常
・多指症
・眼異常(白内障、斜視、小眼球症など)
・口唇口蓋裂

 

 Take home message

・Gorlin syndrome は多発奇形と遺伝性高発癌性を併せ持つ神経皮膚症候群。
・早期診断することで、放射線被曝などによる発癌リスクを低減できる可能性がある。
・画像診断が本症候群の早期診断につながることもある。



参考文献

  • GRJ :Nevoid Basal Cell Carcinoma Syndrome
  • Peter P. Lew, et al. Radiographics, 2014; 34:197-216
  • Ricardo B.Fonseca et al. Radiology: 2008;246:318-321
  • Lorenzo Lo Muzio, Orphanet Journal of Rare Diseases: 2008,3:32