ゴーリン症候群 Gorlin syndrome |
Gorlin syndrome(基底細胞母斑症候群) |
・発達上の奇形と遺伝性高発癌性を併せ持つ神経皮膚症候群。
・癌抑制遺伝子であるPTCH1 が責任遺伝子。常染色体優性遺伝。
・有病率は57000 人に1人(米国)。
・多量の放射線照射に伴う基底細胞癌の発症があるため、放射線治療、放射線診断、日焼けを避ける必要がある。
・対症療法のみ。
・平均余命は一般人口平均と大差ない。
合併する腫瘍
・皮膚の基底細胞癌
・髄芽腫
・卵巣線維腫
・心線維腫
・横紋筋種
・髄膜腫
・角化嚢胞性歯原性腫瘍
合併するその他の所見
・硬膜石灰化
・手掌や足底の小陥凹
・特徴的な顔貌(前額突出、両眼解離など)
・大頭症、水頭症
・肋骨異常
・多指症
・眼異常(白内障、斜視、小眼球症など)
・口唇口蓋裂
Take home message |
・Gorlin syndrome は多発奇形と遺伝性高発癌性を併せ持つ神経皮膚症候群。
・早期診断することで、放射線被曝などによる発癌リスクを低減できる可能性がある。
・画像診断が本症候群の早期診断につながることもある。
参考文献