血管平滑筋肉腫 vascular leiomyosarcoma |
所見まとめ |
・右腎門部(後腹膜腔)を中心とした巨大腫瘤
著明な静脈内進展
(右腎静脈〜肝部下大静脈、腸骨静脈合流部、右卵巣静脈内)
一部は腹腔内に突出
・Periportal edema: IVC腫瘍栓に伴う肝うっ血
・腹水: 静脈圧上昇による漏出性腹水疑い
CTガイド下生検 |
病理所見
・類円形核を有する腫瘍細胞の胞巣状の増生
・一部でやや淡明な胞体
・紡錘形細胞の混在
・Desmin、αSMAがびまん性に陽性
⇒Leiomyosarcoma (血管原発として矛盾せず)
血管平滑筋肉種 |
血管壁原発腫瘍
・血管壁原発腫瘍そのものが稀
・組織型 平滑筋肉腫が最多
下大静脈原発 平滑筋肉腫 1871年Perlらが初めて報告
血管平滑筋肉腫
・全平滑筋肉腫の約2%
・発生 約75%は静脈壁発生
約50%は下大静脈原発
次いで肺静脈、大腿静脈
・大伏在静脈、頸静脈
・男女比 1:4.5と女性に多い
・年齢 15〜83歳、平均年齢は54.4歳。
・病理
血管内進展+血管外発育
・症状
労作時息切れ 肝機能低下、黄疸 下腿浮腫
・超音波所見
IVC、肝静脈血流の低下、消失、乱流
腫瘍内血流
・CT
腫瘍濃染
側副血行路の発達(奇静脈、半奇静脈)
・右房内への腫瘍進展時の鑑別疾患 RCC、HCC
参考文献
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