血管周囲類上皮細胞腫瘍(類上皮型血管筋脂肪腫) PEComa(epithelioid angiomyolipoma) |
・組織像および臨床所見からPerivascular epithelioid cell tumor, malignantと考えられた。
・多発性硬化症においてPEComaは多中心性に発生し得るが、腎、肝、婦人科臓器、リンパ節が通常。
・組織的に悪性と考えられる病変が肺縦隔に多発していることからは多中心性より転移を考えるのが妥当と思われた。
・Epithelioid AMLはPEComaと組織的に区別できず、異型の強い場合は同義と考えられる。
・左腎組織の再検討が行われたが、証明できず。
・いずれかが原発で、他が転移という可能性は除外できないものの、
以前見られた左腎腫瘤はEAMLとして報告されている画像所見に類似しており、この転移の可能性が高いと考えた。
epithelioid angimyolipoma |
・AMLのまれなサブタイプ
・2011年までに120例が報告されている
・古典的なAMLの3組織は減少、あるいは欠損し、顆粒状好酸性細胞質での異型類上皮細胞の増殖があるとされる
・病理は多様で、壊死をきたすこともあり、RCCと診断されることもあるが、免疫染色により区別される
・WHO分類では潜在悪性と定義され、局所浸潤や遠隔転移が報告されている
・TSCとの関連があるとする報告もある(2-30%で合併)
epithelioid angimyolipomaの画像所見
・画像も多彩
・内部に出血、壊死を含む不均一な腫瘤
・不均一、均一な充実性腫瘤
・脂肪はあっても微量(ただし粗大な脂肪を有するものもあるとの報告も)
・充実部に筋成分を思わせる単純CTにて高吸収、T2WI低信号
参考文献