石灰化線維性偽腫瘍 calcifying fibrous pseudotumor |
画像所見のまとめ |
・肺病変ではない → 横隔膜に接する境界明瞭,辺縁平滑な複数の結節
・単純CT 石灰化あり
・単純MR T2WI 低信号
・造影MR 造影効果なし
・PET-CT 異常集積なし
鑑別診断:胸膜由来の軟部腫瘍 |
・胸膜悪性中皮腫
・Solitary fibrous tumor ; SFT
・胸壁由来デスモイド
・Inflammatory myofibroblastic tumor ; IMT
・神経鞘腫 ?
+ 転移性胸膜腫瘍 ?!
石灰化線維性偽腫瘍(CFPT)とは |
・1988年に小児発生例が初めて報告され1) 、1993年に初めて提唱された2) 、
硝子化膠原線維が豊富で砂粒状石灰化が特徴的な慢性炎症細胞の浸潤を認めるきわめて稀な良性疾患
・主に小児や若年者の四肢、体幹部の軟部組織に発生
・発生原因は不明
・胸膜発生例は稀3)(成人女性にやや多い)
・ほとんど無症候性
⇒稀に増大
⇒胸痛,しびれ等の圧迫症状を示す4)
・治療:術前診断は難しく、疾患としての予後は良いが、診断的意義を含めた完全切除が望ましい
参考文献