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東京レントゲンカンファレンス TOP症例一覧 第372回症例症例:呈示
第 372 回 東京レントゲンカンファレンス[2016年11月24日]
症例2 40歳代 男性
進行性多巣性白質脳症
progressive multifocal leukoencephalopathy

 

前医MRI(X年5月)
FLAIR/DWI/T2*WI
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PRES ?
 
前医MRI(X年5月)
画像
PRES + SAH ?
 
当院MRI (X年7月)ルーチン撮像 + SWI(SWAN)
FLAIR/DWI/SWI(SWAN)
画像
画像
当院CT(X年7月)
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 画像所見まとめ

脳MRI:
1)比較的急速に拡大する白質病変
2)明らかなmass effectなし
3)後頭葉 U-fiberにSWI低信号病変

体幹部CT:
1)両肺上葉に淡いすりガラス影+薄壁嚢胞

その他検査結果
・HIV抗原:陽性
・髄液中JCV-DNA:2,010 copies/mL
・血清β-Dグルカン:28.1 pg/μL ↑

 

最終診断
Progressive Multifocal Leukoencephalopathy
進行性多巣性白質脳症

(およびPneumocystis pneumonia)

 

 PML

・  JCVによる脱髄性脳炎
・  成人の70%が無症候性感染
・  細胞性免疫低下により脳に血行性感染
・  oligodendrocyteを崩壊 → 脱髄
柳下章, 神経内科疾患の画像診断HIV感染症は最も多い基礎疾患
・時にAIDSの初発症状となる
・HIV-PMLは1年生存率約40%と予後不良

画像所見
非対称性の白質病変
T1およびT2延長域
・辺縁優位にDWI高信号
皮質下白質に始まり深部白質へと進展
梗塞との鑑別が重要
・SWIにおける低信号
・U-fiberに沿ったSWI低信号
・PMLに特徴的?
柳下章, 神経内科疾患の画像診断
J Neurol Sci 344 (2014) 198–202

本症例では
画像

 結語

・特徴的な所見を呈するPMLの一例を経験した。
・U-fiberに沿ったSWI低信号はPMLの初期診断に有用な可能性がある。
・他sequenceや臨床所見と併せて評価を。

 



参考文献

  • 柳下章. 神経内科疾患の画像診断. 秀潤社, 2011
  • M. Miyagawa, et al. J. Neurol. Sci. 344(2014) 198-202
  • M. Umino, et al. J. Neurol. Sci. 362(2016) 155-159

 

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Moderator: 津普@盾哉