胆石イレウス gallstone ileus |
胆石イレウス |
・消化管に迷入した胆石による消化管通過障害をきたした状態
・胆嚢炎に伴った胆道瘻孔形成が多い
疫学
・全イレウスの0.4〜4%と稀
・結石のサイズ:2〜2.5cm 以上
・終末回腸〜回盲部での閉塞が最多
・年齢:65 歳程度
・性差:やや女性に多い
落石のパターン
・胆嚢十二指腸瘻 70%
・自然落下 18%
・総胆管十二指腸瘻 7%
・その他(胃や結腸瘻)
治療
・外科的治療が主体
・胆石摘出ないし腸管切除 + 胆摘、胆道再建
※高齢者であることや胆道感染症の併存等に伴い比較的死亡率は高い(10〜20%)とされている。
画像検査
・X 線写真:Rigler の三徴:移動する胆道外結石、腸閉塞、胆道内気腫
・超音波:X 線写真との組み合わせで74%は診断できたとの報告もある。
胆嚢正常構造の消失,pneumobilia
イレウス+消化管内胆石様腫瘤 acoustic shadow の検出
・CT:感度 93%,特異度 100%との報告も。
1)腸閉塞
2)異所性胆石の存在(閉塞機転となる)
3)胆道-腸管瘻の直接的な所見
4)胆嚢内気腫やair-fluid level の形成ないし胆嚢壁の異常と併存する胆嚢内液体貯留
5)胆道気腫
結語 |
・イレウスの際は胆石の関連も考慮
・胆石性イレウスの診断にはMulti modality でのアプローチも検討
・消化管造影も限定的ではあるが診断に 寄与する可能性がある
参考文献