膵粘液性のう胞性腫瘍の破裂 rupture of pancreatic mucinous cystic neoplasm |
画像所見まとめ 鑑別 |
・嚢胞成分を有する腫瘍の一部破綻
・内容物は血液/粘稠液、fluid-fluid levelを伴う
・比較的悪性度の低い腫瘍(辺縁の石灰化)
mucinous cystic neoplasm
solid pseudopapillary neoplasm
neuroendocrine tumor
(lymphoepithelial cyst)
(epidermoid cyst)
mucinous cystic neoplasm |
概要:粘液産生性の高円柱上皮と卵巣様間質を有する線維性被膜を持つ
性差:ほぼ全例女性
好発部位:膵体尾部に多い(90%以上)
画像:cyst-in-cyst、厚い線維性被膜を有する
予後:腺腫、非浸潤癌の予後は良好。浸潤癌は5年生存率 30%程度
mucinous cystic neoplasmの破綻(破裂)
頻度:非常に稀(和文3例、英文5例のみ)→MCNは厚い線維性被膜があり、破綻しにくい
症状:腹膜炎を来たし、腹痛・嘔気は必発
性差:全例女性
原因:外傷、妊娠、自然破裂など様々
組織:腺腫→4例、癌→1例
予後:基本的にはMCNの予後に準じる
播種のリスクは上がる
腹膜炎をコントロールできない場合は不良
村井 裕 ら. Jpn J Geriat 2006; 246-251
森山 秀樹ら.日臨外会誌 2009; 850―853
石田 晶玄ら. 膵臓2006;525-529
Bergenfeldt M. Acta Oncologica 2008; 978-981
Teaching Point ! |
膵MCNは稀ではあるが、破綻(破裂)を来すことがある
参考文献