帝王切開瘢痕部妊娠 cesarean scar pregnancy |
帝王切開瘢痕部妊娠 |
・子宮筋層切開創の内膜あるいは筋層の治癒障害
—瘢痕化した組織に受精卵が着床したもの
・臨床症状
無症状 36.8 %
無痛性の性器出血 38.6 %
下腹部痛を伴う性器出血 15.8 %
下腹部痛 8.8 %
Rotas MA ,Obstet Gynecol 2006;107:1373-81・診断
—経腟超音波検査、MRI
・胎嚢が子宮腔内の肥厚した内膜や頸管内にみられない
・菲薄化した瘢痕部の筋層切痕内にみられる
帝王切開瘢痕部妊娠 診断 |
超音波による診断基準
Rotas MA ,Obstet Gynecol 2006;107:1373-81➀ 絨毛が膀胱と子宮前壁の間に位置する
➁ 子宮腔内に胎児成分を認めない
➂ 羊膜腔を通過する矢状断でGS と膀胱の間に筋層を認めず、子宮前壁の連続性が途絶している
➃ カラードップラーにてGS へ血流が豊富(流産時はGS 周囲に血流ない)
➄ 超音波プローブを押し当てても内子宮口にあるGS が移動しない
治療
・挙児希望なし
—開腹手術、単純子宮全摘術
・妊孕性の温存
—子宮内容除去術、
—UAE
—Methotrexate療法
全身投与:経口投与、筋肉内注射、静脈内注射
局所投与:胎嚢内直接注入
—瘢痕部除去
参考文献