髄膜腫 meningioma |
髄膜腫 |
・原発性脳腫瘍の内、25%を占める:神経膠腫の次に多い。脳実質外腫瘍では最多。
・好発年齢:40〜60歳代/小児発生は稀.中年女性に好発(性差:2:3)
・好発部:傍矢状部が最多。その他円蓋部や蝶形骨縁など。
・多くは良性腫瘍。/88〜95%がWHO gradeT
・90%は無症状で発見される。
■WHO gradeT(9) |
■WHO gradeU(3) |
髄膜腫の画像所見 |
・脳実質外腫瘍である:CSF cleft sign, white matter buckling, dural tail enhancement
・単純CT:高吸収(75%程度)
・T1強調像:等〜軽度低信号、T2強調像:等〜軽度高信号。
・造影CT/MRI:大半が強く均一に造影される。
・拡散強調像:高信号を呈することが多い。
前原忠行、土屋一洋(2008).ちょっとハイレベルな頭部疾患のMRI診断.2-1, 115-117・接した頭蓋骨の変化:増殖性変化>骨侵食、骨破壊
高橋昭喜(2010).脳MRI 3. 血管障害・腫瘍・感染症・他, 3-3, 278-285
microcystic meningioma |
・微小嚢胞構造の増生と関連した濃度/信号を呈する。
—単純CT:低吸収
—T1強調像:強い低信号、T2強調像:強い高信号
—ADC値:高値
Avetis Azizyan et al, Differentiation of Benign Angiomatous and Microcystic Meningiomas with Extensive Peritumoral Edema
from High Grade Meningiomas with Aid of Diffusion Weighted MRI, biomed res int.
2014;2014:650939 doi: 10. 1155/2014/650939・造影CT/MRI:均一な増強効果を示すことが多い。
—Homogeneous:11/16, Heterogeneous:3/16, rim enhancement:2/16
・高頻度に周囲の浮腫が見られる。
—Sever:11/16, Moderate:1/16, Mild:2/16, Negligible:1/16
S.H paek et al, Microcystic menigiomas:radiological characteristics of 16 cases Acta Neurochir (Wien) 2005 ; 147 : 965-972
Take home message |
・Microcystic meningiomaは髄膜腫の15個の亜型の一つ。1.6%と稀である。
・特徴的な画像所見:
微小嚢胞構造の増生を反映した水濃度・著名なT2WI高信号。
腫瘍のサイズと比較して周囲脳実質の高度な浮腫を伴う。
参考文献