胃重積様所見を呈した胃アニサキス症 gastric anisakiasis that looked like intussuception |
画像所見のまとめ |
・胃穹窿部から胃体上部に著明な粘膜下の浮腫性肥厚を認める。
・胃の上部が内腔へ翻転、嵌入し、短胃動脈も引き込まれている。
消化管アニサキス症 |
CT所見
・壁の限局的な強度の粘膜下浮腫
・腹水貯留
・周囲の脂肪織混濁
本症例ではこれらに加えて、重積様所見を認めた。
胃‐胃重積は稀な病態である。
E. Shibata et al. Abdominal Imaging.39(2014);257-261
部位
・胃穹窿部、噴門部が23例中13例
発症時間
・胃 : 〜24時間 (平均8 -9時間)
・小腸: 平均1.6日or 5 -7日
E. Shibata et al. Abdominal Imaging.39(2014);257-261
Up ToDate Miscellaneous nematodes
壁肥厚の消失までの期間
・胃透視で”Vanishing tumor”を認めた胃アニサキス症 23例。
・消失までの期間 4-35日。
・7-15日 12例。
・29日以上 8例。
川崎博之ら. 外科診療.10(1994);1283
アニサキス症の予防
・サバ、イワシ、カツオ、サケ、サンマ、アジ、タラ、ニシン、ホッケ、イカ…
・第一中間宿主のオキアミ類を捕食しない淡水魚やタコは安全。
・養殖魚にはいないが、生餌を与えていた場合は別。
東京都福祉保健局によると
・マイナス20度で24時間以上凍結(中心部まで)
・生食する場合は、早期に内臓を除去し、4度以下で保存する。
参考文献