第 390 回 東京レントゲンカンファレンス[2019年2月28日]
鼻副鼻腔神経鞘腫 shwannoma of the sinonasal cavity |
鼻副鼻腔神経鞘腫 |
・頭頸部原発:25〜45%
・鼻副鼻腔原発:頭頚部のうちの1%
・本邦ではこれまで100例程の報告
・鼻腔発生が多い
・副鼻腔:篩骨洞>上顎洞>蝶形骨洞
・三叉神経第1枝、第2枝、副交感神経枝由来
・眼窩下神経、前篩骨神経、上顎神経、嗅神経、後篩骨神経
・症状:鼻閉、鼻漏、鼻出血など
・上顎洞原発:頬部腫脹
・篩骨洞や蝶形骨洞原発:眼球突出、視力障害
・表面平滑、暗赤色で被膜を伴うポリープ様病変
・治療は手術切除
・予後良好
[CT]
・脳幹と比較して等吸収値
・石灰化は認めない
・腫瘍周囲の血管新生に造影増強効果あり
・嚢胞変性あるいは液状化変性部分の造影効果なし
[MRI]
・T1WI:低〜等信号
・T2WI:等〜高信号
・造影増強効果を有する
・鼻中隔原発:CTで骨破壊を伴わないことが特徴とされている
・骨破壊を伴った症例の報告もあり→悪性腫瘍との鑑別困難
・良性腫瘍:多形腺腫や血管腫との鑑別が問題となる
Kim Y.S, et al: CT and MR Imaging Findings of Sinonasal Schwannoma: A Review of 12 cases. AJNR Am J Neuroradiol 34:628 –33, Mar 2013.
長谷川 雅世. 鼻副鼻腔に発生した神経鞘腫の3症例. 日鼻誌 53(2):77-84, 2014.
参考文献