平山病 Hirayama disease |
CTミエログラフィー:中間位/前屈位 |
臨床・画像所見のまとめ |
・比較的若年発症・緩徐進行性
・一側の上腕三頭筋、前腕斜め型の筋萎縮
・脊髄の高信号域・萎縮
・前屈位での脊髄後部硬膜の前方への偏位
・脊髄の前方への偏位・圧迫・扁平化
鑑別疾患(脊髄にT2強調像で高信号域を認める病態) |
・前脊髄動脈梗塞→両側性、急性
・脊髄性進行性筋萎縮症→両側性
・脊髄ヘルニア→脊髄の嵌入
・脊髄前角炎→急性
・平山病(頚椎屈曲性脊髄症)→一側性、緩徐進行、前屈で所見増強
参考 エキスパートのための脊髄疾患のMRI第3版
平山病(頚椎屈曲性脊髄症) |
疫学
・14〜17歳が70%
・男性が90%以上
・非遺伝性
若年性一側上肢筋萎縮症(平山病)-発見からの半世紀 : 平山惠造 BRAIN and NERVE 60(1) : 17-29, 2008
臨床的特徴
・前腕斜め型筋脱力・萎縮
・自然経過でもいずれは進行が停止
・病態の悪化や停止時期の予測は不可
小児神経学と成人神経学に架かる橋 : 平山惠造 BRAIN and NERVE 68(6) : 647-654, 2016
画像所見
・C6椎体レベルを中心とした脊髄萎縮
・脊髄の前後径の短縮
・脊髄の高信号域(時に患側前角)
・患側優位の脊髄萎縮
・脊髄後部硬膜の前方移動
・脊髄圧迫・扁平化
エキスパートのための脊椎脊髄疾患のMRI 第3版(三輪書店) : 柳下章 他 885-890
Take home message |
若年者の一側性の斜め型筋萎縮では平山病(頚椎屈曲性脊髄症)を想起する。
参考文献
|