第 396 回 東京レントゲンカンファレンス[2019年11月28日]
症例8 70歳代 男性:両側上腕軟部腫瘍 |
酢酸リュープロレリン皮下注射による肉芽腫 granuloma induced by subcutaneous injection of leuprorelin |
酢酸リュープロレリンの作用機序 |
酢酸リュープロレリン: LH-RHアゴニストで、前立腺癌や子宮内膜症などのホルモン依存性疾患に使用される。
酢酸リュープロレリンの副作用
添付文書より一部抜粋
種類 | 頻度不明 |
投与部位 | 疼痛、硬結、発色、膿瘍、腫脹、そう痒、肉芽腫、 腫瘤、熱感、壊死等の注射部位反応 |
酢酸リュープロレリンを皮下注射した180例中、21例(11.8%)で疼痛や発赤を伴う皮下硬結が出現したという報告あり1)。
酢酸リュープロレリン皮下注射による肉芽腫 |
・酢酸リュープロレリンそのものに対するアレルギー反応説2)
・マイクロカプセルに対するアレルギー反応説3)
のいずれも考えられている。
Take Home Message |
不自然な分布の病変をみた場合、外因性の可能性を考慮する。
参考文献