脾臓SANT sclerosing angiomatoid nodular transformation |
画像所見 |
初診時MRI | ||
T1WI | T2WI | T2*WI |
軽度低信号 境界明瞭 30 × 28 mm大 |
等〜低信号 隔壁状の低信号域 |
ヘモジデリン沈着 |
DWI | ADC | |
拡散制限(-) |
Dynamic Study | |
遷延性の造影増強効果 一部造影されない領域 |
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1年後MRI T1WI/T2WI | |
37×32 mm 腫瘤増大 過誤腫、炎症性偽腫瘍疑い 悪性腫瘍を否定できず、手術 |
病理 |
マクロ | |
境界明瞭 内部に放射状の白色線維化 |
ミクロ | 血管腫様の部分を拡大 |
多結節性の血管腫 隔壁状の線維増生 |
微小血管の増生 ヘモジデリン沈着 |
免疫染色 |
診断:Sclerosing Angiomatoid Nodular Transformation of Spleen(SANT)
脾臓SANTの概要 |
・非腫瘍性血管性病変
2004年に独立した疾患概念として提唱
国内での報告は30例程度(2020/1/15現在)
多くは無症状
ほぼ全例で増大あり、再発・転移の報告はない
・成因は不明
炎症性偽腫瘍との関連が示唆
Cao, Peilong Medical:April 2019 –volume98- Issue17 p e15154
Rachel B. Lewis America Journal of Roentgenology. 2013;200:W353-360
画像所見
円形ないし分葉状
境界明瞭な単発腫瘤
病理学的所見を反映した所見を呈する
MRI
T2WI:低〜等信号
T1WI:低〜等信号
In phase→Opposed phaseで信号上昇
ヘモジデリンの沈着を反映
Dynamic Study
血管腫様成分は辺縁に多い
線維化は中心部で強い
鑑別疾患 |
疾患 | 鑑別点 |
血管腫 | T2WIで高信号 |
過誤腫 | T2WIで高信号が多い |
炎症性偽腫瘍 | Spoke Wheel Pattern(-) |
血管肉腫 | 悪性度を反映 |
悪性リンパ腫 | 造影パターンが異なる |
転移性脾腫瘍 | 原発巣及び他病変 |
結語 |
良性疾患であり、経過観察も視野に入る“Spoke Wheel Pattern”など典型的な所見を呈する場合にはSANTを鑑別に挙げてもよい
参考文献
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