リジン尿性タンパク不耐症 lysinuric protein intolerance(LPI) |
画像所見 |
・両肺の線状索状影、網状影;小葉間隔壁の肥厚 ・両肺上葉腹側のスリガラス状濃度上昇、内部の牽引性気管支拡張 ・胸膜下の小嚢胞 |
【病歴】乳児期、低身長と体重増加不良を主訴に受診。離乳食を食べたがらなかった。
精査・加療されたが改善見られず、当院紹介・受診。
→幼児期の診察で肉・魚を全く食べない。
小さなひき肉のかけらも必ず吐き出す。
タンパク質の強い忌避 |
診断:リジン尿性タンパク不耐症 Lysinuric protein intolerance (LPI)
LPI; Lysinuric Protein Intolerance |
代謝異常症の一つ。常染色体劣性遺伝。
SLC7A7遺伝子の異常によって、二塩基性アミノ酸(lysine, arginine, ornithine)の輸送タンパクの一つである y+LAT1(腎、小腸、肺、脾臓、単球、マクロファージに発現)の機能異常を起こす。
二塩基性アミノ酸の吸収障害・再吸収障害を起こすことから体内プールの減少、アミノ酸バランスの破綻をきたす。
発育障害、タンパク不耐、肝脾腫、骨粗鬆症、肺病変、腎不全、免疫不全、血球貪食症候群、神経症状など、多彩な症状を示す。
(その他)
尿素回路基質となる arginine, ornithine の欠乏から高NH3血症をきたすと推定されるが、詳細は不明。
LPIの肺病変
サーファクタントの恒常性が障害され発生する。
PAP(pulmonary alveolar proteinosis) 線維化
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・画像の重症度と呼吸症状の重篤さに明らかな関連は見られなかった。
・肺病変は予後に大きく関わっているようである。
・感染症の合併による呼吸器症状の急激な増悪による死亡転帰に注意。
chILD(childhood ILD)classification |
chILD とは?
乳児における間質性肺炎(ILD)の原因は、これより年齢が上の小児や成人とは異なる。
Excludes Cystic fibrosis, congenital or acquired immunodeficiency, congenital heart disease, bronchopulmonary dysplasia, pulmonary infection, primary ciliary dyskinesia.
参考文献
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