症例 2:20歳代 男性

【現病歴】
約1年前に会社の検診で右頚部腫瘤を指摘された。悪性リンパ腫が疑われ(?)他院で局麻下に摘出を試みたが、肉眼所見で赤色調であったため一旦手術中止。本人の希望もあり摘出術目的に受診。
【現症】
右頸部に直径約7cmの柔らかい腫瘤を触れる。
一部に石のような硬い部分がある。鎖骨下ヘは指が入る。

●提示画像(画像をクリックすると拡大された画像がみられます)

MRI


・両側頚部の軟部腫瘤  
・多結節状の描出
・T2強調像で著明高信号
・T1強調像で高信号と低信号が混在 
・多血性

CT

・地図状の比較的強い増強効果
・単純CTでは低吸収と中程度の
 吸収値が混在

血管撮影

胸部単純写真

術前スクーリングとして胸部単純写真撮影  

摘出標本

・リンパ節と思われる構造とともに乳頭状ないし嚢胞状を呈し、
 スリガラス状核,核溝形成などを伴う腫瘍細胞の増殖をみる
・コロイド状物質の貯留もみられる
・一部では不整な管状を呈し、リンパ節周囲結合織内への浸潤をみる
・TTF-1陽性

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Moderator:渡谷 岳行

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