内反メッケル憩室 |
キー所見 | |
・拡張した回腸内に辺縁部がよく造影されるポリープ状構造? |
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・内部に脂肪濃度() |
その後の経過
・同時期に施行されたカプセル内視鏡で小腸内出血が認められた。
・CT所見と合わせ、経肛門的にダブルバルーン小腸内視鏡が施行された。
・末端回腸から約1mの位置に正常粘膜に覆われた隆起性病変 |
・小腸部分切除術を施行
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診断:内反Meckel憩室(Inverted Meckel’s Diverticulum)
内反Meckel憩室
・Meckel憩室は2%程度の頻度でみられる比較的多い奇形だが、そのほとんどは無症状。
・Meckel憩室内反はまれにみられる合併症で、腸重積をきたして発見されることが多い。
・内反の頻度や機序については不明。
・重積のない内反Meckel憩室は非常にまれ 。
(AFIPからの報告によると手術されたMeckel憩室84例のうち、内反18例、非重積例はうち5)
・重積例、非重積例含め内反Meckel憩室は基本的に全例symptomatic(間欠的腹痛、下血、鉄欠乏性貧血など)
・漿膜下〜間膜の脂肪が内腔にみられる所見が「pseudolipoma」として報告されている3)。
参考文献
Pantongrag-Bronwn L, et al. Radiology 199: 693-696, 1996.
Levy DL, et al. Radiographics 24:565-587, 2004.
Blakeborough A, et al. European Radiology 7:900-904, 1997.
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