フォンヒッペルリンドウ病
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頭部造影CT (提示キー画像) | ||
・小脳半球に嚢胞性腫瘤 |
・小脳実質内に多数の造影効果のある結節 |
MR所見のまとめ | |
・小脳半球に嚢胞性腫瘤 −造影効果のある壁在結節 |
・小脳実質内に多発結節 −拡散低下なし −造影効果あり −周囲に浮腫性変化 −出血なし |
成人後頭蓋窩腫瘍の鑑別疾患 | |
・多発性腫瘍 −転移性脳腫瘍 −血管芽腫(von Hippel-Lindau病) −悪性リンパ腫 |
・嚢胞性腫瘍 −血管芽腫(von Hippel-Lindau病) −毛様細胞性星細胞腫 −転移性脳腫瘍 |
腹部造影CT(提示キー画像)
・膵臓全体に多発する嚢胞構造
・びまん性の膵腫大
主膵管拡張なし
・胆道系拡張なし
・腹部に悪性腫瘍なし
・多嚢胞性腎の所見なし
腹部画像のまとめと鑑別疾患 | |
・膵多発嚢胞 【鑑別疾患】 |
British Journal of Radioloy 2000 73; 83-86 |
診断:VHL関連びまん性漿液性嚢胞腺腫 |
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【経過】 最終診断:von Hippel-Lindau病 |
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頭部単純CT冠状断 |
Von Hipple-Lindau病 | |
・特徴 −1/36000(80%が家族性) −常染色体優性遺伝 −全身に腫瘍性病変多発 −多血症が有用 |
・病態 −癌抑制遺伝子VHL点変異もしくは欠失→遺伝子解析 |
【腫瘍性病変】 ・中枢神経血管芽腫 ・膵漿液性嚢胞腺腫 ・膵内分泌腫瘍 ・網膜血管腫 ・腎淡明細胞癌 ・内リンパ嚢胞腺腫 ・褐色細胞腫 ・精巣上体嚢胞腺腫 |
84% 77% 70% 69% 14% 40% 55% |
N Engl J Med. 2003;349:419-421 | |
von Hippel-Lindau病の臨床診断 [家族内発生例] |
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Probl Urol 1990; 4: 312, National Library of Medicine, NIH |
中枢神経血管芽腫 | ||
・毛細血管が豊富な良性腫瘍 |
散発性 VHL関連 |
びまん性嚢胞腺腫 | |
・VHL関連の膵嚢胞は体部から尾部に数個から数十程度 ・Diffuse serous cystadenomaとしての報告は15例 ・その多くがVHL病との関連が示唆されている ・悪性腫瘍合併例が多い −非機能性内分泌腫瘍 |
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Take home points
・多発する血管芽腫の存在はvon Hippel-Lindau病の存在を考える
・von Hippel-Lindau病の確定診断には、遺伝子診断(感度ほぼ100%)が有用である
VHL蛋白の細胞内シグナルカスケード・VHL正常(酸素存在下)
−転写因子HIF-αに結合し分解
・VHL異常(低酸素状態)
−HIF-αが分解されない
−細胞増殖因子、エリスロポエチンを転写、翻訳
−腫瘍形成、多血症
N Engl J Med. 2003;349:419-421
血管芽腫のMRI画像 | |||
・造影効果のある結節 |
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J neurosurgery 2003; 98:82 |
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