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第 339 回 東京レントゲンカンファレンス[2012年10月25日]
症例5 10歳代 男性 : 多尿
胚芽腫
germinoma

 

 鑑別診断

鞍上部腫瘍
・下垂体腺腫
・髄膜腫
・胚芽腫
・頭蓋咽頭腫
    etc…

尿崩症をきたす疾患
・LCH
・サルコイドーシス
・結核
・リンパ球性下垂体炎
・胚芽腫
    etc…

 

 胚芽腫

・原発性脳腫瘍の0.5〜2%
・松果体部:50%,鞍上部:20〜35%,視床・大脳基底核:3〜15%
・好発年齢は10〜25歳 90%以上が20歳までに発症

・診断は生検
・治療は放射線・化学療法
・放射線療法のみで5年生存率は85%以上

・CTで灰白質よりも高吸収
・T2強調画像で低信号(等〜高信号を呈するものもあり)
・造影剤投与後、明瞭な増強効果を示す


 occult germinoma

・尿崩症で発症する小児例でみられ、発症時に腫瘤や異常信号がとらえられない。発症から数年を経て下垂体に腫瘤が出現する。
・早期には下垂体後葉の高信号消失、下垂体柄の腫大のみ見られることがある。

参考文献
Kato et al:Neurosurg Focus,1998.

 


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