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第 353 回 東京レントゲンカンファレンス[2014年6月26日]
症例8 60歳代 男性 : 腹部膨満・便秘
腸間膜炎症性静脈閉塞病
mesenteric inflammatory veno-occlusive disease


 Mesenteric inflammatory veno-occlusive disease(MIVOD)

・病理:静脈炎のみで動脈炎の所見がなし
 —血管炎や膠原病との鑑別
・小腸、大腸の区域性。
・治療:外科的切除。予後良好
・原因:不明
 —薬剤性、サイトメガロウイルス感染、高リン脂質症候群

【結腸静脈疾患】
・Idiopathic myointimal hyperplasia of the mesenteric veins
 —非常にまれ
 —静脈筋内膜肥厚による区域性の腸管虚血病変を誘因
 —MIVOD 患者の一部に筋内膜肥厚がみられ、一連の疾患の可能性、MIVOD の結果生じた可能性あり。
 —治療:外科的切除
・特発性腸間膜静脈硬化症
・腸間膜静脈血栓症

【左結腸虚血疾患】
・虚血性腸炎
・下腸間膜静脈血栓

MIVOD のCT 所見
・結腸壁肥厚&濃染不良
・腸間膜脂肪組織の濃度上昇
結腸辺縁動脈の拡張
下腸間膜静脈の狭小/不明瞭化

 


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