類上皮型腎血管筋脂肪腫 epithelioid angiomyolipoma of the kidney |
鑑別診断 |
・腎細胞癌
・脂肪成分の乏しい血管筋脂肪腫
Epithelioid angiomyolipoma(eAML) |
・全AMLの10%未満と稀な組織型。
・WHO分類(2004)ではいわゆるAMLと別項目で、potentially malignant neoplasmとして扱われている。
・診断にepithelioid compositionの存在が必須。
・免疫染色所見は一般のAMLに類似(HMB-45, Melan Aなどmelanocytic marker陽性が特徴的)。
・周囲浸潤、静脈内腫瘍塞栓、転移を来たすことがある。
・治療は原則手術だが、mTOR阻害薬の奏効例も報告される。
eAMLの画像所見
【CT/MRI】
・サイズは大きいことが多い(平均7〜8cm)。
・単純CTで腎実質よりわずかに高濃度。
・MRIの信号は非特異的(T2WI低信号がやや多い)。
・ほとんどが内部不均一で、多嚢胞状の形態を示す例もある。
・脂肪の含有は乏しいことが多く、石灰化は伴わない。
・造影後はやや強い増強効果が緩徐に進行する例が多い。
・しばしば出血を伴う。
【FDG-PET】
・一般にAMLはFDG集積が乏しいことが多い。
・eAMLの報告は少ないが、比較的高いFDG集積を示し、mTOR阻害薬治療で集積が減弱した報告がある。
RCCとfat poor AMLの鑑別 |
・本症例では被膜の有無がヒントになった可能性はある。
・11C-acetate PETが両者の鑑別に有用との報告はある(AMLではacetate高集積、FDG低集積)。
参考文献
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