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第 358 回 東京レントゲンカンファレンス[2015年2月26日]
症例8 20歳代 男性 : 左片麻痺、意識障害。脳炎と診断され入院加療中。傍腫瘍症候群の疑い
骨化性筋炎
myositis ossificans


 鑑別診断

・骨化性筋炎
・傍骨性骨肉腫
・骨外性骨肉腫
・骨膜性骨肉腫

鑑別のポイント
・骨皮質の病変の有無
・石灰化は中心に強いか、辺縁に強いか

 

 骨化性筋炎

・外傷、熱傷、麻痺に伴って生じる
・37-75%は上記のような要因がある。
・若年者の肘、大腿、股関節周囲に好発
【経過】
・急性期(〜1週) 軟部腫瘤
・亜急性期(2-6週) わずかな石灰化が出現
・慢性期(4-8週) 骨化巣は辺縁優位に明瞭化
・3〜4週間後にCTでフォローする
・周囲に浮腫が強いと骨肉腫よりも、骨化性筋炎を考える。
・Don’t touch lesion.
・針生検では骨肉腫と誤診されうる
・画像診断が重要!

 

 Take home message

・リスクを持つ患者での筋腫大を見た場合、骨化性筋炎を鑑別にあげる

 

 


参考文献

  • 骨関節画像診断入門
  • Diagnosis of Bone and Joint Disorders Fourth Edition p4643,4729
  • Gail Yarmish:RadioGraphics;2010; 1653-1671

 


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