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第 363 回 東京レントゲンカンファレンス[2015年10月22日]
症例4 60 歳代 男性 : 腹痛・嘔吐
小腸壁内血腫による腸閉塞
small bowel obstruction due to intracranial hematoma


 小腸壁内血腫

・外傷性と非外傷性
・非外傷性
  抗凝固療法中
  血友病など血液疾患
  特発性
  動脈瘤
  その他、Segmental arterial mediolysis (SAM)の報告あり。
・非外傷性壁内血腫好発部位
  小腸(空腸>回腸)>結腸>十二指腸
  小腸壁内血腫の70%が空腸。
・治療
  凝固能改善
  保存
   腹腔内出血・貧血進行 →手術

CT所見
・全周性の壁肥厚/血腫による高濃度肥厚
・長軸方向への進展
・腹腔内出血、血性腹水
・時として腸閉塞の原因
・鑑別診断
  腸管虚血 特に出血壊死と伴う腸壊死



参考文献

  • Abbas MA, Collins JM, Olden KW. Spontaneous intramural small-bowel hematoma: imaging findings and outcome.AJR Am J Roentgenol. 2002 Dec;179(6):1389-94.
  • 原 義明(村上総合病院 外科), 渡辺 直純, 林 達彦, 村山 裕一, 清水 武昭.抗凝固療法中に発生した非外傷性空腸壁内血腫の1例:日本腹部救急医学会雑誌 (1340-2242)27巻6号 Page887-890(2007.09)