神経節膠腫 ganglioglioma |
画像所見のまとめ |
・右側脳室三角部近傍から頭頂葉皮質下に拡がる壁在結節を伴う嚢胞性腫瘤(長径約5cm)を認める。
・三角部近傍には3cm大の充実成分と嚢胞成分が混在する結節状構造を認め、同部に不整な微小結節状造影増強効果、点状石灰化を認める。
・嚢胞壁の造影増強効果は明らかでない。
・周囲脳実質の浮腫は軽度。
開頭腫瘍摘出術を施行。
最終診断 Ganglioglioma WHO grade T
Ganglioglioma |
・成熟した神経節細胞と星細胞からなる高分化・緩徐発育型腫瘍。
・WHO分類GradeTであるが6%程度で悪性転化。
・発症年齢:2ヶ月〜70代と幅広い。半数は10〜30歳。
・やや男性に多い。
・大脳半球の表層にできることが多く、側頭葉が7割以上を占めるが、CNSのどこにでも発生しうる
よくわかる脳MRI 第3版 p82-83
Gangliogliomaの画像所見 |
・壁在結節を伴う嚢胞性腫瘤or充実性腫瘤(小児:大きく嚢胞性)。
・充実部:T1強調像で低〜等、T2強調像で不均一高信号。
・嚢胞部:T1強調像で軽度高信号、T2強調像で高信号。
・充実部や嚢胞壁:造影増強効果+が多いが、ないこともある。
・石灰化は高頻度(35〜50%)。
・浮腫は少ない。
・皮質形成異常を伴うことがある。
よくわかる脳MRI 第3版 p82-83
Cyst with Mural Nodule |
・Pilocytic astrocytoma
・Ganglioglioma
・Pleomorphic xanthoastrocytoma
・Glioblastoma multiforme
・Hemangioblastoma
Radiology Review Manual, p 240
参考文献