孤立性線維性腫瘍(腸間膜発生) solitary fibrous tumor of the mesentery |
孤立性線維腫瘍 Solitary Fibrous Tumor(SFT) |
・間葉系細胞由来の低悪性度腫瘍(良性80%, 悪性20%)
・好発年齢40-70歳、性差なし
・胸膜が最も多い(60-70%)が、腹膜, 縦隔, 髄膜, 鼻, 口腔, 肝, 軟部組織などの報告あり
・画像所見
—表面平滑な腫瘤、時に 分葉状/有茎性
—7%に石灰化
—内部に不均一な造影効果 (線維化を反映)
—変性・壊死・出血などが多い
SFT → 低血糖
・SFTでは、稀にインスリン様成長因子-II(IGF-II)を分泌する傍腫瘍症候群を合併することがある(4-5%)
・通常(7.5kDa)より高分子(10-17kDa)のIGF-IIを産生するため、採血で血漿IGF-II高値を呈さないことがある(ウェスタンブロッティングで診断)
Take Home Message |
・胸部/腹部の腫瘤性病変に低血糖を合併していた場合、IGF-II産生腫瘍を考慮する
・血漿IGF-IIが正常値のこともある!
参考文献