症例６　80歳代　女性

【主訴】
めまい、嘔気
【経過】
X-90日：右耳閉感が出現し、当院耳鼻科通院開始。
X-30日：耳閉感が両側性となり、急性滲出性中耳炎の診断で両側鼓膜切開。
X-14日：頭痛と両側結膜充血が出現したため、対処療法開始。
X-1日：軽度ふらつきがあり、早めに就寝。
X日(救急受診日)：起床時より軽度浮動性めまいが出現。
昼食を食べた直後8回嘔吐。その2時間後から起立時の動揺が強く、立位困難となった。めまい・嘔気がおさまらず救急要請した。
来院時には頭痛が出現。

【既往歴】
40歳代　胆嚢摘出術後
60歳代　めまい症状でメニエールなどが疑われるが診断つかず
70歳代　左顔面神経麻痺
高血圧なし、糖尿病なし、脂質異常症あり
【アレルギー】
なし
【嗜好歴】
たばこ　なし、アルコール　機会飲酒
【来院時身体所見】
BP 172/80 mmHg、HR 78/min、RR 18/min、BT 36.9℃、SpO2 94 %(RA)
左注視方向性眼振あり。　聴力左右差あり。　項部硬直なし。

【薬剤歴】
各症状に対して以下の薬剤を使用中。
中耳炎→サワシリン内服＋タリビット点耳薬
頭痛→ロキソプロフェン
結膜充血→ヒアルロン酸点眼薬
常用薬 ウルソ、レバミピド、ピタバスタチン、タケキャブ、レバミピド、トリメブチン

〈血算〉
	WBC	12400	/μL  ↑		T-bil	0.4	mg/dL
	(Neu 86.8 % ↑, Lym 9.5 %, Mono 3.0 %, Eosino 0.0 %, Baso 0.7%)				AST	46	U/L  ↑
	RBC	432 × 104	/μL		ALT	52	U/L  ↑
	Hb	12.6	g/dL		ALP	1021	U/L  ↑
	Hct	37.5	%		γGTP	232	U/L  ↑
	Plt	46.4×104	/μL   ↑		LDH	237	U/L  ↑
〈凝固〉					CK	39	U/L  ↓
	APTT	25.4	秒		GLU	125	mg/dL
	フィブリノゲン	1073	mg/dL  ↑		Na	140	mmol/L
	FDP	20.2	μg/mL   ↑		K	3.6	mmol/L
	Dダイマー	6.6	μg/mL  ↑		Cl	102	mmol/L
〈生化学〉					CRP	33.23	mg/dL  ↑
	Alb	2.7	g/dL ↓	〈その他の検査〉
	UN	12.6	mg/dL		尿中肺炎球菌抗原	陰性
	Cre	0.5	mg/dL		尿中レジオネラ抗原	陰性

 

▼ 頭部単純CT（X日撮影）   ▼胸部ポータブル撮影　半坐位（X日撮影）   ▼ 胸腹骨盤単純造影CT（X日撮影）   頭部単純MRI（X+8日撮影） ▼ 脂肪抑制FLAIR冠状断像 ▼ 造影T1強調横断像

 

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Moderator：　佐藤 裕子

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