●症例 5 70歳代 男性

主訴:腹痛、発熱、嘔吐
現病歴:数日前より心窩部から右季肋部にかけての痛みが見られ、その後発熱、嘔吐も出現し、入院した。
理学所見:体温37.9℃。触診にて腹部の圧痛および、上腹部正中部に可動性のある腫瘤を触知した。
血液検査所見:白血球数は10.14x103/μl と上昇を認めた。血液生化学検査では、総ビリルビン1.5 mg/dlおよびCRP 17.66と高値を示した。
●提示画像(画像をクリックすると拡大された画像がみられます)
腹部単純X線像
腹部単純X線像
消化管の拡張と二ボー形成を認める。
単純CT
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肝臓下面の腹腔内正中部、腹壁直下に約11×7×7cmの均一な低吸収を呈する病変を認める。

造影CT
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病変の辺縁および隔壁構造物の軽度の増強効果が見られるが、充実性部分は認められない。また、消化管の拡張、腹腔内背側の小腸内の著明な液体貯留を認める。なお正常胆嚢と思われる構造物は同定出来なかった。

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Moderator:日紫喜裕子



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