●症例 5 70歳代 男性

●確定診断名:amyloidosis

H-E染色 H-E染色

Congo red染色:偏光顕微鏡 Congo red染色:偏光顕微鏡
H-E染色で淡い好エオジン性を示す.偏光顕微鏡で黄緑色の偏光を発する.
解説:全身性の免疫グロブリン性アミロイドーシスで軽鎖由来(多発性骨髄腫の合併は無し)であった.肝へのアミロイド沈着は,血管壁型,実質型,その両者の3つに分類され,軽鎖の場合は実質型が多い.実質型沈着はDisse腔という類洞の血管周囲腔に沈着し,類洞や肝細胞を圧排する.このため画像上で肝腫大や肝静脈の狭小化が見られる.アミロイド沈着部は肝シンチで集積が低下し,CTで低濃度,MRIのT1WIで低信号となり,骨シンチで骨外集積として描出される.また,アミロイドの沈着量に相関して,MRIの信号はT1/T2WIともに低下するとされている.

● 参考文献
竹内和夫,他:腹部画像診断 1993;13;109-116.
田中聖人,他:肝臓 1998;39;89-96.
宮崎貴浩,他:日磁医報 1994;14;196-200.
Mergo PJ, et al:Radiol Clin North Am 1998;38;365-375.
Gertz MA, et al:Am J Med 1988;85;73-80

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moderator : 田中 宏子



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