胆道気腫症(1)　Pneumobilia
・Vater乳頭部 の処置（胆管手術、膵頭部手術、内視鏡的）時あるいは胆石の自然排出後などに認められる
・既往で分かっている場合が多く、画像診断的意義は乏しい
・しかし、画像上小さい結石との比較が困難な場合がある

胆道気腫症(2)　Pneumobilia
腹部US所見
　　１）　門脈枝に沿った肝内胆管内に高エコーが描出
　　２）　体位変換により消失する場合がある
　　３）　空気による音響陰影を認める
肝内胆管結石との鑑別
　　１）　胆道気腫症は肝全体に認められる
　　２）　末梢胆管の拡張を伴っていない
　　３）　胆道系手術既往がある場合は結石と胆道気腫症が混在している場合あり、鑑別は困難

MRCPでの胆道気腫評価　

• 胆道気腫と小さな総胆管結石との評価は困難であるが、T2WI axial imageで容易に鑑別可能 Pitfalls in MR cholangiopancreatographic interpretation Irie H, Honda H, et al. Radiographics 2001 Jan-Feb;21(1):23-37
• 胆道気腫はT2WI sagittal imageの方が、axial imageよりも描出が容易である Pneumobilia and MRCP: Value of sagittal view Leclerc JC, Debelle L, et al. J Radiol 2002 Jan;83(1):7-12

参考文献　
1)　腹部超音波診断ハンドブック 　辻本文雄著　ベクトルコア
2)　Pitfalls in MR cholangiopancreatographic interpretation Irie H, Honda H, et al. Radiographics 2001 Jan-Feb;21(1):23-37
3)　Pneumobilia and MRCP: Value of sagittal view Leclerc JC, Debelle L, et al. J Radiol 2002 Jan;83(1):7-12