症例8 生後1日 男児
左後腹膜腫瘍および左腎摘出術施行

手術所見

腫瘍は表面黄色で浮腫状、腎臓は内下方に圧迫進展、腫瘍と腎との境界は比較的明瞭。腎門部以外は周囲組織から鈍的剥離が可能であったが剥離時に腫瘍は一部破綻し、内部から多量の凝血塊と一部新鮮な血液が流出した。

所見

楕円形の核を有する紡錘状の間葉系細胞の増生からなる腫瘍で、中心部は出血や浮腫が目立つ。核には軽度の大小不同や不整が見られ、核分裂像も散見される。
腎との境界は肉眼的には明瞭に見えたが、辺縁部で腫瘍内に糸球体が認められ、腎組織を巻き込んでいる。
Cellular typeのCongenital mesoblastic nehromaと考えられる。

・鑑別診断と診断へ
・症例提示へ

Moderator : 山下 晶祥