第311回 東京レントゲンカンファレンス
2009年2月26日開催
症例6 40歳代 男性
 

【主訴】左季肋部痛
【家族歴】特記すべきことなし
【既往】20代気胸、他特記すべきことなし
【現病歴】2008年5月上旬からの左季肋部痛。一旦症状改善するも7月上旬再度、疼痛増悪により来院。
【現症】
・体温38度
・その他、バイタル異常なし
・左季肋部の自発痛と圧痛を認める。
・検査データ
・WBC:9200 /μl、CRP:6.59 mg/dl、T-Bil:0.6 mg/dl、AST:18 IU/L、
 ALT:15 IU/L、ALP:255 IU/L、γGTP:55 IU/L
【経過】
・NSAIDsにて経過観察
・初診3日後CT撮像


初回CT 単純

初回CT 造影


入院後経過1
・抗生剤を使用するも炎症反応はさらに上昇した。このため再度造影CTが施行された。
・撮像時の検査データ
・WBC:9900 /μl、Neutro:74 %、CRP:11.06 mg/dl、T-Bil:0.5 mg/dl、AST:23 IU/L、
  ALT:29 IU/L、ALP:393 IU/L、γGTP:120 IU/L

 

2回目CT画像 Dynamic造影
2回目CT画像 Coronal再構成

入院後経過2
・抗生剤変更後炎症反応は低下、経過中MRIが施行されている。
・MRI施行時検査データ
・WBC:8800 /μl、Neutro:74%、CRP:8.4 mg/dl、T-Bil:0.5 mg/dl、AST:29 IU/L、
  ALT:42 IU/L、ALP:484 IU/L、γGTP:169 IU/L
・炎症反応改善傾向、術前評価の造影CTが施行されている。
・最終CT時検査データ
・WBC:9900 /μl、Neutro:78%、CRP:3.68 mg/dl、T-Bil:0.5 mg/dl、AST:27 IU/L、
  ALT:60 IU/L、ALP:367 IU/L、γGTP:95 IU/L

MRI  DWI
MRI  T2WI Fat sat
MRI  in-out phase
MRI  Dynamic造影(EOB-Primovist)
EOB肝細胞相 AX1
EOB肝細胞相 Coro

3回目CT
3回目CT Coronal再構成


 
 

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Moderator:藤川 あつ子