所見
・主座は横隔膜もしくは横隔膜下
・内部に壊死組織を含む炎症性腫瘤
・炎症反応とともに増大縮小する
・DDx
膿瘍
腫瘍内壊死を含む腫瘍 |
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鑑別 |
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【膿瘍】 |
【腫瘍】 |
・横隔膜下膿瘍
先行する原因疾患・兆候がない
・炎症性偽腫瘍 |
・横隔膜発生の腫瘍
横紋筋肉腫
MFH(inflammatory type)
hydatid cyst
・腹腔内発生の腫瘍
MFH(inflammatory type) |
手術所見 |
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・腫瘤は横隔膜に存在
・肝左葉外側区に浸潤を認める
・心嚢の一部、横隔膜、肝左葉外側区を合併切除 |
肝臓 |
abscess |
腫瘍1 |
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弱拡
肝実質と腫瘍境界部 |
好中球浸潤、壊死組織 |
背景に慢性炎症細胞浸潤を伴うが、紡錘形細胞が束状、渦巻き状に配列する。 |
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cytokeratin |
αSMA |
ALK:anaplastic
lymphoma kinase |
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大部分が陰性 |
紡錘形細胞の多くで陽性 |
negative |
炎症性筋線維芽細胞性腫瘍
inflammatory myofibroblastic tumor(IMT)
従来 inflammatory pseudo tumor等の名称で呼ばれていた疾患群の中で、
時に遠隔転移をきたすことがある良悪性中間型腫瘍
定義
・筋線維芽細胞の特徴を示す紡錘形細胞の増殖から成り
主にリンパ球や形質細胞などの炎症細胞浸潤の著明な腫瘍
・真に腫瘍性性格が備わっているか否かについては
病理組織学的にも判断が困難
・炎症細胞浸潤の著明な反応性ないし
炎症性の腫瘤様病変(炎症性偽腫瘤)との区別は容易ではない
・近年ALK(anaplastic lymphoma kinase)の発現がIMTの診断に活用さ
れているが、すべてのIMTがALK発現をするわけではない
・膿瘍に対する反応性変化を見ていたものでないと判断することは、
実際困難であるが、紡錘形細胞の配列からは腫瘍性病変の性格を強く
疑う症例であった