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第324回東京レントゲンカンファレンス
2010年10月28日
症例8 60歳代 女性
    膵悪性リンパ腫
malignant lymphoma of the pancreas



 

造影CT(造影剤注射後30秒)   造影CT(造影剤注射後60秒)
 

MRI    
脂肪抑制併用T2強調像   HASTE画像
   
ADCmap   MRCP   MRCP


 

入院後経過
・Groove pancreatitis、IgG4関連膵炎など疑われたが確診に至らず。
・Follow up CTにて病変内に壊死が出現し、壊死性膵炎も疑われたためEUS-FNAの適応なしとされ、開腹生検となった。
 

診断・その後の経過
・膵悪性リンパ腫(Diffuse-large B cell type)

ちなみに・・・ IgG4: 32.5(基準値4.8-105) 可溶性IL-2レセプター: 1420U/ml

・血液内科に転科し、現在化学療法(CHOP)中

 

膵悪性リンパ腫
・膵原発の悪性リンパ腫は稀
 本邦1981-2006:38例*
 ・頭部22、頭体部3、体部4、体尾部3、尾部2、全体4
 ・B cell lymphomaが多い(23例)/ Diffuse large B cell:11
 免疫能正常の節外リンパ腫の2%、AIDS患者の5%

*日消誌 2008; 105: 86-92

・限局性の腫瘤、びまん性腫大、時に多発性
・壊死・石灰化は稀
・病変の大きさの割に、胆管や膵管の拡張が軽度の場合は診断可能だが、非典型例ではADC値測定が有用
・膵癌を疑われ手術後に初めて診断された例や開腹生検が行われた症例が多いが、
 最近では経皮生検やEUS-FNAにより診断された報告が認められる

 
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Moderator:岡田 武倫