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第 347 回 東京レントゲンカンファレンス[2013年10月24日]
症例7 50歳代 女性
: 2 年前子宮体癌に対して準広汎子宮全摘、両側付属器切除、骨盤リンパ節郭清。術後の再発転移検索目的
小腸カルチノイドおよびリンパ節転移
multiple carcinoids of the ileum and a metastatic lymphnode

 

 鑑別疾患

・Castleman disease
・Desmoid tumor
・カルチノイド腫瘍のリンパ節転移
・Sclerosing mesenteritis

 

 小腸カルチノイド

・カルチノイドという名称は歴史的に消化管に発生する神経内分泌腫瘍に対して用いられてきた病名
・内分泌系の性質を有する消化管腫瘍はneuroendocrine neoplasms(NEN)と総称し,高分化型の神経内分泌腫瘍(NET)と低分化型の神経内分泌癌に大別(2010 年WHO 分類)
・従来“カルチノイド腫瘍”と称されてきた疾患はNET G1 or 2 に相当
・小腸カルチノイドは遠位回腸で多い
・消化管カルチノイドの平均腫瘍数は、2.1 個
・原発巣が1cm 以下でも、リンパ節転移および肝転移を20-30%で伴う
・原発巣が2cm 以上では、リンパ節転移は80%、肝転移は40-50%
・肝転移やリンパ節転移が明瞭な場合でも、原発腫瘍のCT、MRI での同定は難しい
・腸間膜のリンパ節転移は、造影効果を伴う境界不整な腫瘍で、しばしばdesmoplastic reactionを伴う


 Take Home Message

・リンパ節転移を契機に見つかるカルチノイド腫瘍がある。
・カルチノイドのリンパ節転移はdesmoplastic reaction を伴うことが多い。
・カルチノイド腫瘍は多発することがある。
・Hypervascular な原発巣の検索にはMIP 画像が有効?

 

参考文献
Ito T, et al : J Gastroenterol 45 : 234〜43, 2010
Horton et al.AJR 2004; 559-567
GoreRM et al. Best Pract Res Clin Endocrinol Meta


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