川崎病 Kawasaki disease (mucocutaneous lymph node syndrome) |
本症例の所見のまとめ |
【現病歴】 ・10歳代 男性 ・左頸部腫脹、発熱 ・抗生剤に反応せず ・炎症反応高値 ・肝機能異常 |
【画像】 ・左頸部多発リンパ節腫大 ・周囲軟部組織に蜂窩織炎 ー広範な浮腫性変化 ー造影増強効果 ・膿瘍形成なし |
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診断:不全型川崎病(MCLS)
・γグロブリン療法にて軽快。
・心エコー:冠動脈の拡張、瘤形成なし。
川崎病:Kawasaki disease, mucocutaneous lymph-node syndrome MCLS |
【病態と疫学】
・全身の原因不明の血管炎:感染契機の血管への自己免疫?
・男児>女児、4歳以下
・主要症状 右欄
・再発率 2-3%、死亡率 0.05%
・合併症:冠動脈瘤、心筋梗塞
【診断基準】 |
主要症状 | 本症例 |
1.5日以上続く発熱 | × |
2.両側眼球結膜の充血 | ○ |
3.口腔咽頭粘膜発赤 | ○ |
4.不定形発疹 | ○ |
5.四肢硬性浮腫 | × |
6.非化膿性頸部リンパ節腫脹 | ○ |
定型例:5つ以上有するもの
不定型例:4つ+冠動脈瘤 不全型:疑いあり |
川崎病診断の手引き 厚生労働省川崎病研究班作成改訂5版 |
【発症年齢】
・4歳以下 80〜85%
・10歳以上の症例もある
・本症例も10歳代発症(初発)であるが、再燃の可能性も否定できない。 川崎病迅速報告システム
川崎病 頸部病変 |
頸部リンパ節腫大 50-70% | 咽後間隙の蜂窩織炎 | |
・年長児 ー免疫系がより成熟 ー初期の主症状 ・片側性 ・複数、集簇 ーD/D 化膿性リンパ節炎は単発で高度腫大 ・周囲に蜂窩織炎 ーT2WI高信号、浮腫性変化 ー造影増強効果 |
・咽後間隙の広範な蜂窩織状の浮腫性変化:脂肪抑制 T2高信号 ・造影増強効果なし |
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伊藤公輝 臨床放射線 52:2 2007 |
Take Home Messages |
・小児 ・頸部リンパ節腫脹 ・周囲の蜂窩織炎 ・咽後間隙蜂窩織炎 |
●膿瘍との鑑別:MRが有用 造影 T1強調画像 拡散画像 |
川崎病 |
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