キャッスルマン病 Castleman's disease |
画像所見のまとめ |
【Dynamic CT】
・境界明瞭な径32mm大の腫瘤
・非造影CTでは膵実質、脾臓と等吸収
・早期から造影効果(+)、 wash outは遅め
・中心に造影効果の乏しい領域
【造影MRI】
・T2WIでは膵実質、脾臓より軽度高信号
・DWIで強い高信号
・早期から造影効果(+)
・中心にT2WIで軽度低信号の領域
膵内分泌腫瘍疑いで腹腔鏡下脾合併膵尾部切除術施行
切除標本 | |
脾臓 | 膵尾部 |
被膜を有する褐色調球状結節 |
病理所見 |
最終病理診断:キャッスルマン病
キャッスルマン病とは |
・1950〜70年代にかけてCastlemanおよびKellerらによって提唱された疾患概念
・リンパ節、節外臓器に限局性、あるいは多発性に腫瘤を形成し、病変は病理組織学的に規定される:
−硝子血管型(hyaline vascular type; HV型)主に限局性
−形質細胞型(plasma cell type; PC型)
・全身性のPC型あるいはMIX型で臨床症状が目立つ症例がある “多中心性キャッスルマン病” (MCD)
典型的な画像所見 |
・非造影CT:内部均一な軟部陰影、筋と等吸収
・MRI:筋と比してT1WIで等〜軽度低信号、T2WI高信号
DWIで高信号
時にflow voidも見られる
・造影検査:”marked enhancement and slow wash out” → 動脈相で増強、門脈相、平衡相に渡る遷延性の染まり
・石灰化は約10%程度で認められる;点状、分枝状、粗大、病変辺縁など
参考文献
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