Meckel憩室内翻による腸重積 intussusception due to an inverted Meckel's diverticulum |
画像所見まとめ |
回盲部から口側約50cmの小腸が小腸に嵌入する腸重積。
嵌入した小腸の先進部に脂肪塊があり、腸管壁のような構造で囲まれている。
腸重積の原因の鑑別診断 |
脂肪腫、Meckel憩室の内翻、消化管重複症の内翻
Meckel憩室 |
人口の2%
卵黄腸管の遺残
バウヒン弁から約50-100cm口側の回腸
腸間膜と対側に位置する真性憩室
約50%に異所性粘膜
Meckel憩室内翻による成人腸重積は本邦で約50例の報告。
術前診断できたのは約10%で「脂肪腫」の術前診断が少なくない。
Meckel憩室の頂部には脂肪を含んだ結節を伴うことが多く、内翻して脂肪腫のように見える。脂肪の由来には卵黄腸管の遺残、憩室間膜、憩室に合併した脂肪腫など様々な説がある。
脂肪腫による腸重積との鑑別 |
脂肪腫との鑑別は脂肪塊を覆う構造がポイント
脂肪腫:薄い粘膜層で覆われる。
Meckel憩室:厚い腸管全層で覆われる。
参考文献