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東京レントゲンカンファレンス TOP症例一覧 第371回症例症例:呈示
第 371 回 東京レントゲンカンファレンス[2016年10月27日]
症例5 70歳代 男性
腹腔内遊離体
peritoneal loose body

 

 画像所見
   
画像 ・盲腸の右後外側に、境界明瞭で辺縁平滑な球形腫瘤。
 約3cm大。
・中心部分が脂肪濃度
・それ以外は軟部濃度

 

問題の病変について病理組織診断はありませんが、診断の根拠として約3年前の腹骨盤部CT画像を供覧します。

 

左:3年前/右:今回  
画像 ・ 約3年前と大きさや性状は不変。
・ 直腸膀胱窩から右下腹部へ移動。

 

診断:腹腔内遊離体

 

 

 腹腔内遊離体 

・多くは脱落した腹膜垂、他には子宮筋腫や卵巣腫瘍が脱落したもの、異物などが腹腔内を漂泊するうちに、膠原線維や蛋白質の付加的蓄積により多層性の球体に発育して形成される。   
・(核が腹膜垂の場合は)中心部に壊死した脂肪組織がみられ、しばしば層状の石灰化を伴う。
・粟粒大〜示指頭大のことが多い。
・臨床上問題となることは、まずない。
原田ら 画像診断 2010;30:850-852


 まとめ 

・小脂肪塊(おそらく腹膜垂)を中心核とする、大きめの右下腹部腹腔内遊離体が偶発的に認められた。    
・過去画像との比較により、腹腔内において移動性をもつ遊離組織であることが確認できた。

 



参考文献

  • 原田太平ら 画像診断 2010;30:850-852

 

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Moderator: 風岡 純一