IgG4関連疾患 IgG4-related disease |
画像所見 |
▼ PET-CT |
両側肺門/縦隔リンパ節、両側総腸骨〜内外腸骨リンパ節に腫大とFDG異常集積あり (SUVmaxは右下部気管傍リンパ節3.57、右外腸骨リンパ節4.69) |
L5/S1左神経根、S1/2右神経根にFDG異常集積を伴う結節あり |
左腎内側にFDGの異常集積を伴う区域性の領域あり |
dynamic CT ▼ 単純CT/dynamic CT(皮髄相) |
左腎内側部に造影CTで楔状の造影欠損域あり |
【画像所見まとめ】
・両側の胸部〜骨盤部に及ぶ全身性のリンパ節腫大とFDG異常集積
・左腎内側部にFDG異常集積、楔状の造影欠損域 →腎炎>腎腫瘤
・腰仙椎神経根部のFDG異常集積を伴う結節
全身性の多発リンパ節腫大 |
・感染症(結核、ウイルス感染症など)
・膠原病
・リンパ増殖性疾患(悪性リンパ腫、白血病など)
・悪性腫瘍の多発リンパ節転移
・サルコイドーシス
・IgG4関連疾患
血液検査 | ||
IgG | 2105 | mg/dL |
IgA | 83 | mg/dL |
IgM | 14.63 | mg/dL |
IgG4 | 534 | mg/dL |
ACE | 19.9 | IU/L |
臨床経過 |
胸腔鏡下に左気管傍リンパ節切除術が施行(2検体採取)
病理画像 |
ミクロ画像 |
IgG4関連疾患 IgG4-related disease |
・血清IgG4高値と組織中へのIgG4陽性形質細胞の浸潤を特徴とする疾患
・発症患者の平均年齢は62歳、国内の患者数はおよそ26000人
・全身のあらゆる臓器に出現する可能性があり、臨床像は非常に多彩
1)難病情報センター 免疫系疾患IgG4関連疾患(平成23年度)http://www.nanbyou.or.jp/entry/2314
神経根腫大の頻度
・106人のIgG4関連疾患患者の後方視検討:7人の患者の21部位に傍神経病変
・病変は視神経、神経根部に存在
・無症状でステロイド反応性あり
・リンパ腫、神経悪性腫瘍、サルコイドーシス、非特異的な炎症性偽腫瘍との鑑別が必要
4)Sarcoidosis from Head to Toe: What the Radiologist Needs to Know
結語 |
比較的稀な領域に所見を呈したIgG4関連疾患の1例を経験した
参考文献
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