●症例 2  20歳代 女性

主 訴:特になし
現病歴:会社のエコー検診で腹部腫瘤指摘され、精査目的で受診した。
左上腹部に弾性硬の腫瘤を触知し、血圧166/96 mmHgであったが、それ以外特記する異常を認めなかった。検診時の血液、生化学所見上も異常は認められなかった。
●提示画像(画像をクリックすると拡大された画像がみられます)
単純CT/造影CT
単純CT 単純CT 造影CT 造影CT
左上腹部に境界明瞭な腫瘤性病変を認め、内部に低濃度領域を伴っている。明らかな石灰化は認められない。造影CTでは充実性部分は均一に造影される。
T1強調横断像/T1強調脂肪抑制像
T1強調横断像 T1強調横断像 T1強調脂肪抑制像 T1強調脂肪抑制像

充実性腫瘤内部のcystic lesionsは高輝度を呈しており、脂肪抑制像において信号強度の低下は認められず、嚢胞変性内への出血と考えられた。
T2強調横断像
T2強調横断像 T2強調横断像
腫瘤の境界は明瞭で、充実性部分は筋肉よりも高輝度を呈している。内部にいくつかのcystic lesionsを認める。

造影T1強調横断像/造影T1強調冠状断像
T1強調横断像 造影T1強調横断像

T1強調脂肪抑制像 造影T1強調冠状断像
腫瘤の充実性部分は均一に造影され、左腎を頭側より圧排していたが、明らかな浸潤は認められない。

 
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moderator : 浜 幸寛 起塚裕美



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