前立腺膿瘍の画像診断
TRUS |
境界明瞭な低・無エコー域辺縁の高エコーhalo (厚壁)
前立腺構造の可変性
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Doppler US |
病変周囲のvascularity上昇
非病変部のびまん性血流上昇
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最も広く普及
(1)容易に施行可能 (2)穿刺・吸引による起炎菌の同定→抗生剤の選択
(3)経直腸ドレナージの施行 (4)治療効果の評価
CT |
境界明瞭, 類円形の低吸収域
ガス像の存在
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精嚢膿瘍 |
片側or両側性精嚢腫脹, 精嚢内低吸収域,
周囲脂肪織の濃度上昇, 膀胱壁肥厚
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MRI |
T1WI: 主に低信号(内溶液により変化)
T2WI: 高信号
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いずれも合併する前立腺外病変の評価に有用
前立腺膿瘍の治療
膀胱瘻造設:急性膀胱タンポナーデ, 膀胱カテーテル留置例
抗生剤治療:膿瘍径<1cmの場合, 外科的ドレナージ不要
USガイド下ドレナージ:60〜80%以上の成功率、合併症は極めてまれ
(1)経直腸アプローチ:穿刺が容易
疼痛, 出血, 隣接臓器損傷, 感染波及が少ない 合併症)直腸尿道瘻
(2)経会陰アプローチ:カテーテル留置による不快感が少ない
TUR-P:膀胱流出路閉塞、経皮的ドレナージ不成功例 合併症)逆行性射精, 尿道狭窄,
尿失禁, 菌血症
外科的ドレナージ:前立腺外進展例
会陰切開ドレナージ:合併症)インポテンツ(神経損傷による)
合併症:急性膀胱尿道、会陰、 膀胱、直腸への破裂、敗血症性ショック、死亡(1〜16%)
精嚢膿瘍経皮的ドレナージ 他に、経膀胱 or 経臀筋(傍仙骨)アプローチ