リンパ球性下垂体炎 lymphocytic hypophysitis |
鑑別診断 |
リンパ球性下垂体炎 |
・若い女性で妊娠後期〜産褥期の発症が多い。このほかの年齢や男性でも発症する。橋本病やSLEなど自己免疫疾患が合併していることがある。
・リンパ球性下垂体前葉炎、リンパ球性漏斗下垂体後葉炎、リンパ球性汎下垂体炎に大別される。
・CT,MRI では前葉や後葉・下垂体柄の対称性腫大。強い造影効果。線維化してくるとT2WI 低信号で造影効果は弱まる(Parasellar T2 dark sign 1)
・隣接する硬膜や蝶形骨洞粘膜の肥厚を伴う。
・まれに嚢胞変性してrim 状に造影される。
・内頚動脈を狭窄・閉塞することがある。
・鑑別としてpituitary hyperplasia がある。
Take home message |
妊娠末期〜産褥期の女性の下垂体病変で、出血が明らかでなく、均一に強く造影される場合にはリ
ンパ球性下垂体炎を考慮する。
参考文献
・Nakata, Y., et al., Parasellar T2 dark sign on MR imaging in patients with lymphocytic hypophysitis. AJNR Am J Neuroradiol. 31(10): p. 1944-50.
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