腎複合上皮間質腫瘍 mixed epithelial and stromal tumor(MEST) |
鑑別診断 |
・MEST(Mixed epithelial and stromal tumor)/(adult)cystic nephroma)
・adult cystic Wilm’s tumor
・cystic RCC
・間葉系腫瘍 (synovial sarcoma など)
MEST(mixed epithelial stromal tumor) |
・閉経前後の女性に好発(平均年齢54 歳、M:F=1:10)
・性ホルモンの影響→プロゲステロン、タモキシフェン投与歴(男性では前立腺がんの内分泌治療歴)
・病理学的には、嚢胞部分を形成する上皮成分と、 ER(+)/PgR(+)の紡錘形細胞からなる間質成分によって構成される
・基本的に良性腫瘍とされるが悪性例の報告も稀にあり
・cystic nephroma とは一連の疾患概念とされる
画像所見
典型像
・境界明瞭な多房性嚢胞性腫瘤
・充実/結節部分を伴い、Bosniak 分類ではcategory III 以上に相当。
・間質成分からなる充実部分は緩徐な増強効果。
・石灰化や被膜構造を伴うことが多い
・壊死や出血等の変化は見られない。
時として
・腎盂内に突出する発育形態を呈し、腎盂/尿管癌との鑑別が問題となった症例の報告もある。
参考文献
・Radiographics 2010;30:1541-1551 “Mixed epithelial and stromal tumor of the kidney:radiologic pathologic crrelation
・BJUI2009;105,932-939 “Mixed epithelial and stromal tumor of the kidney; imaging feature
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