類上皮血管内皮腫 epithelioid hemangioendothelioma |
【CT検査】 |
【MRI検査】 |
【PET-CT検査】 |
明らかなFDG集積亢進を認めない |
所見のまとめ |
CT
・動脈相より早期濃染を示す多発肝結節
・大きな結節では辺縁から造影増強効果を認める
MRI
・T1強調画像 低信号, 脂肪含有を示唆する所見無し
・T2強調画像 高信号
・肝細胞相 では一部に淡い取り込み欠損
PET-CT
・明らかなFDG集積亢進を認めない
鑑別 |
・類上皮血管内皮腫: Epithelioid hemangioendothelioma
・血管肉腫
・胆管細胞癌
・転移性肝腫瘍
【診断】類上皮血管内皮腫 Epithelioid hemangioendothelioma
類上皮血管内皮腫:Epithelioid hemangioendothelioma(EHE) |
・やや女性に多い
・肝腫大、体重減少や上腹部痛が主な臨床症状
・血管腫と血管肉腫の中間と考えられる低悪性度腫瘍
・肺や肝、リンパ節、骨、脾臓などにも病変が見られる
・他部位に比べて肝原発のものは悪性度が高い
CT
・辺縁・被膜下に偏在する
・被膜陥凹所見を伴う事が多い
・単純CT:境界明瞭な低吸収結節
・造影CT:辺縁が増強される
・遷延性増強も認められる
MRI
・T2WI:疎な浮腫状結合織やviableな腫瘍が高信号
・T1WI:線維性結合織や出血や凝固壊死、石灰化が低信号
・肝細胞相:EOB取り込み欠損
Take home message |
多発肝腫瘤が辺縁・被膜下に偏在し、被膜陥凹所見(capsular retraction)や腫瘤辺縁の造影増強効果を伴う場合はEHEを考慮すべきである
参考文献
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